第15回 いきいき羅漢クラブ
涅槃会と写経の会
2月15日は、約2500年前、お釈迦さまが入滅された涅槃会(ねはんえ)に当たります。16名の皆さんと涅槃会をお勤めし、報恩のため写経を行ないました。
涅槃とは煩悩の炎が消え尽きたお悟りの状態を云います。肉体が有りながら涅槃を得た状態を有余涅槃(うよねはん)、肉体も滅した状態を無余涅槃(むよねはん)と云い、般涅槃(はつねはん)とも云います。
当山には、今から200年前の文化5年(1808)に画かれた涅槃図があり、お釈迦さま入滅の様子を今に伝えています。
中央に、頭を北に面を西に向け、右脇を下にした涅槃のお釈迦さまが画かれています。これは頭北面西(ずほくめんせい)と云い、亡くなった人を「北枕」に寝かせる起源ともなりました。
周りには、お釈迦さまの入滅を悲しむ菩薩たち、仏弟子、鬼神、動物や虫までもが画かれています。
入滅の場所はクシナガラ城の郊外、煕連河(きれんが)の畔、沙羅双樹の林には満月が天に輝いています。
画面の左上からは、お釈迦さまの母・マヤ夫人(まやぶにん)が降りてきています。泣いておられる訳は、お釈迦さまのために薬を入れた袋を投げましたが、間に合わなかったためです。沙羅の木の枝に掛かる赤い袋が薬の入った袋で、いわゆる、「投薬」という言葉の由来ともなりました。
自灯明、法灯明
お釈迦さまの最後の教えは、『遺教経(ゆいきょうぎょう)』というお経に記されています。
「我が壊身(えしん=肉体)を見るものは、我を見るものにあらず。正法に目覚むるものこそ、常に我を見るものなり」、と言い遺されました。
『法句経(ほっくきょう)』には、「おのれこそ、おのれのよるべ。おのれをおきて、たれによるべぞ。よくととのえし、おのれにこそ、まことよるべき、よるべをぞえん」、ともあります。
お釈迦さまの法(おしえ)を灯火(ともしび)とし、しっかりと修行した自己を灯火としてゆけよ、との遺言です。
涅槃会に当り、あらためてお釈迦さまの大いなる慈悲の心にふれることができました。



