きゅうり封じ薬師大祭

きゅうり封じの由来

きゅうり封じの秘法は今から約1200年前、真言宗の開祖・弘法大師が薬師如来の本願によって病魔・悪鬼をきゅうりに封じ込め、病を癒し自らの生命力を増進させ無病息災を得られたことが、その始まりと伝えられています。

宝住寺に伝わる薬師如来は、むかし当地にあった井上寺のご本尊と考えられ、平安時代末期(貞観時代)の作とされる等身大・ヒノキの一木造りで、綾部市の重要文化財にも指定されています。

約500年前、宝住寺は禅宗の寺として新たに当地に開創され、薬師如来も当山の境外のお堂に大切に祀られてきました。当山の義海和尚はこの薬師如来を境内にご遷座し、薬師さんの縁日8日と、禅宗初祖・ダルマ大師(起き上がり小法師にたとえられる)の「七転八起」に因み、「起き上り薬師」として毎年7月第3日曜日に「きゅうり封じ」の秘法を勤修されることになりました。

四苦八苦の世の中ですが、どうぞ「起き上り薬師さま」を一心に念じ、無病息災・家内安全・交通安全など諸願成就の安心[あんじん]をお受けください。ご祈祷された方には、ダルマと護符[ごふ]を授与します。

薬師如来ご和讃(第16世・義海和尚作詞)

帰命頂礼浄瑠璃の  法界教主薬師尊
おん手に持ちし薬壺  ひら開きて病苦救わんと
昼はひねもす日の光  あまねく衆生照らしつつ
夜は清浄月光に  抱かせ給う両菩薩
十二の神将従えて  四苦や八苦の人の世に
八万四千の薬叉たち  障り除きて安かれと
無心の施薬なし給う  大悲恩徳極みなし

ありがたや瑠璃の浄土に包まれて
恙[つつが]なきかな今日も明日も
南無大悲薬師尊

薬師如来 きゅうり封じ きゅうり封じ薬師大祭